Netflixオリジナルシリーズ『極悪女王』で半生を描かれ話題の女子プロレスラー・ダンプ松本。
父親のアルコール依存や暴力への深い憎しみが、ダンプ松本さんを強くし、プロレスラーとしての道へ導いたのです。
本記事では、ダンプ松本の父親との複雑な関係を掘り下げながら、ダンプ松本さんがプロレスラーになるに至った経緯について詳しくご紹介します。
ダンプ松本の父親はどんな人?
https://www.tokyo-sports.co.jp/articles/-/177100
体調を崩した父親を看病するダンプ松本さん。
その笑顔の裏に隠さた壮絶な過去と複雑な親子関係を探っていきましょう。
父親の謎に迫る
ダンプ松本の父親は、
ダンプ松本の母親が働いて家計を支えていたにもかかわらず、ダンプ松本の母親の収入を自らの快楽に費やす無責任な生活を続け、家族にとって大きな悩みの種でした。
ダンプ松本さんにとって、ダンプ松本の父親は愛情を感じられる存在ではなく、むしろ反発や恐怖の象徴であったようです。
特に、ダンプ松本の父親のアルコール依存症や暴力的な行動が、幼少期のダンプ松本さんに深い傷を残しました。
「父親が朝からずっとお酒を飲んでいた。記憶に残るのは、お葬式の日にお母さんをバットで追い回したり、ご飯の時に茶碗をひっくり返したりする姿だった」
引用元:https://kono-hito.net/gokuaku-goro/#google_vignette
と、インタビューで語っています。
ダンプ松本の生い立ちと父親との関係
埼玉県熊谷市の風呂無し、共同トイレの 4畳半一間のアパートで生まれ育ったダンプ松本さん。
父親の暴力や無責任な行動に耐える日々を過ごします。
そして、父親の暴力や無責任な行動によって、ダンプ松本さんは幼少期から父親に対する激しい憎しみを抱くようになります。
ある時、酒に酔ったダンプ松本の父親が母親を殴ろうとして窓ガラスをたたき割り、腕に破片が突き刺さり血だらけになったことがあったそうです。
その時ダンプ松本さんは、
救急車を呼ぶ、呼ばないってなったけど、呼ばなければこのまま死ぬからいいんじゃないかって
引用元:https://bunshun.jp/articles/-/64870?page=2
心底そう思っていたそうです。
ダンプ松本さんにとってどれだけ深い苦しみをもたらしたのかが伝わってきますね。
ダンプ松本がレスラーになったのは父親への復讐
”生涯現役”を目指し60歳を超えてもなお戦い続けるダンプ松本さん。
その闘志と底知れぬパワーには、ただただ感服するばかりです。
父親への反発がレスラーへの道を開く
ダンプ松本の父親への怒りと憎しみから、ダンプ松本さんは「強くなりたい」と決意し、プロレスラーを目指しました。
インタビューで、
死んじゃえばいい…!って、思ってたからね。父より強くなりたかったし、お金を稼いで母を楽にしてあげたいなって。
引用元:https://bunshun.jp/articles/-/64870?page=4
と、当時の気持ちを振り返ります。
プロレスで成功を収めることでダンプ松本の父親に対する復讐心を果たすと同時に、愛する母親を守りたいという強い思いが、彼女を悪役レスラーとしての道へと導きました。
プロレスラーとして大活躍
ダンプ松本さんはその後、女子プロレス界で「極悪女王」として悪役レスラーとして大成しました。
収入の一部を母親に送り、ついには一戸建ての家を購入するなど、母親に対する恩返しを果たすことができたのです。
ダンプ松本さんの成功は、家族への愛情とダンプ松本の父親への復讐心が生んだものでした。
父親との和解
プロレスラーとして活躍する中、ダンプ松本さんの父親は年々衰えていき、認知症の症状も現れるようになりました。
施設に入所することになった頃から、少しずつ父親と話ができるようになったといいます。
長年の憎しみは消えず、許すこともできないままでしたが、「もう先は長くない」と感じたとき、憎しみの気持ちはやがて薄れ、父親を「可哀そうだ」と思うようになったそうです。
妹と交代で看病をしていたときのエピソード:
「大丈夫?大丈夫?」って、それは優しい気持ちで接してあげたよね。「何か食べる?」って聞くと「俺はいつだってなんだって食べたいんだよ!」って元気なときは言ってたよ。だから、うちらが食べてまずいって思ったものを食べさせたときもあるし(笑)、あるときカレーパンを口に持ってって食べさせたら、「うめえうめえ」って食べてくれた。お見舞いには週何度か行っていて、あるとき、手を握ってあげたら泣いてたよ(笑)。
引用元:https://bunshun.jp/articles/-/64870?page=5
その後、再度体調を崩したダンプ松本の父親は、2019年8月7日にお亡くなりになりました。
かつては父親に対して激しい憎しみを抱いていたダンプ松本さんですが、父親が年老いて衰弱する姿を前に、複雑な感情が少しずつ変わっていったことが伝わってきますね。
許しや和解ができない中でも、相手の弱さに寄り添い、寄り添ううちに憎しみが少しずつ薄れていく心の変化が印象的です。
まとめ
ダンプ松本さんの父親の行動に苦しみながらも、「強くなりたい」という思いを胸にプロレスラーの道を選びます。
悪役レスラーとして大成功を収め、高収入を得て母親を支え、一戸建ての家を購入するなど家族の生活を大きく変えました。
ダンプ松本さんの父親との関係は複雑で、長年憎しみを抱いていましたが、看病を通じてダンプ松本さんの父親の弱さに触れたダンプ松本さんは、完全に許すことはできなかったものの、憎しみは徐々に薄れ、
2019年にダンプ松本さんの父親が亡くなったとき、最後まで見守ることで自分なりのけじめをつけました。
ダンプ松本さんの物語は、困難な状況から自分の力で未来を切り開き、家族との絆を見つめ直す強さと優しさを伝えてくれます。その生き様は、多くの人々に勇気と希望を与えるものでした。